重度障害のある子どもが20歳になったら?もらえる助成金と支出のリアル(2025年版)

知って得する福祉制度ガイド


重度の障害(療育手帳A判定)を持つ子どもが20歳を迎えると、支援の仕組みが大きく変わります。
これまでは「障害児」として受けていた手当が「障害者」としての制度に移行し、障害年金や特別障害者手当などの給付が始まります。

ただし、「支援が増える=安心」ではなく、生活にかかる費用や介護・通院に伴う自己負担は家庭ごとに違います。
この記事では、20歳以降に受け取れる主な助成金と、実際にどのくらいの支出・準備が必要かをわかりやすくまとめます。


20歳から受け取れる主な助成金(2025年度版)

種別 月額の目安 備考
障害基礎年金1級(20歳から) 約86,635円 自立支援法により20歳から受給開始
特別障害者手当(国制度) 29,590円 所得制限あり・介護度の要件が厳しめ
自治体独自の重度障害者手当 6,000円〜60,000円 例:東京都は月6万円、地方は6,000円前後(所得制限あり)
医療費助成 自己負担減〜0円 所得や障害内容によって異なる

合計:月12万〜17万円前後
(地域や併給できる制度によって変動します)


20歳以降の主な月々の支出例

項目 支出の目安 備考
医療費 自己負担1割〜0円 医療費助成対象、外来・入院で上限あり
福祉サービス利用料 月9,300円以下 多くの家庭で上限設定あり
通院交通費・介護用品 3,000〜20,000円 紙おむつ・パッド・日用品など
レクリエーション・食費・被服 5,000〜20,000円 外出や衣類、嗜好品など

親が月々準備しておくと安心な金額

障害年金や手当(12〜17万円程度)で生活費の多くをまかなえますが、
介護用品の自費分や外出費、嗜好品などの費用を考えると、
月2万〜5万円程度の自己負担を見込んでおくと安心です。

グループホームや施設入所を選ぶ場合は、衣食住の多くが公費負担になりますが、
その分「実費(小遣い・衣類・嗜好品)」などの支出が発生します。


所得制限には注意!特別障害者手当の基準(2025年度)

特別障害者手当は、**「受給者本人の前年所得」と「配偶者・扶養義務者の前年所得」**の両方で判定されます。
どちらか一方の所得が基準を超えると、支給停止となります。

また、所得制限の判定では、この扶養義務者のうち**「最も多く収入のある者」**の所得も考慮されることが多いです。
「扶養義務者」とは、受給者本人と生計を一にしている以下の親族を指します。
(例:配偶者、父母、祖父母、兄弟姉妹など)

判定対象 所得制限額(2025年度)
受給者本人の所得 4,041,000円以下
配偶者・扶養義務者 6,536,000円未満

なお、所得は「収入金額から給与所得控除などの必要経費と各種控除を差し引いた額」です。
給与や年金などの**“収入額”ではなく“所得額”**で判定されるため、
詳細はお住まいの自治体窓口で確認することをおすすめします。


まとめ

療育手帳A判定の重度障害のあるお子さんが20歳になると、

  • 障害基礎年金1級:約86,635円

  • 特別障害者手当:約29,590円

  • 自治体手当:6,000〜60,000円
    など、月12〜17万円前後公的支援が受けられるようになります。

一方で、医療・介護・日常生活の費用として月2〜5万円の自己負担が目安。
生活スタイルや地域制度によって差があるため、
早めに自治体窓口で受給可能な制度を確認しておくことが大切です。