特別支援学校の高等部に入れる条件は?対象障害・費用・入学までの流れを解説
義務教育じゃないのに、入学できる条件は?費用は?わかりやすく解説します
「中学部までは義務教育だから入れるけど、高等部はどうなるの?」——特別支援学校を検討している保護者の方から、よく聞かれる疑問です。結論からいうと、高等部も原則として無償で通えます。ただし、入学には一定の条件があります。
まず「義務教育」のおさらい
保護者には就学させる義務があり、学校側にも受け入れる義務がある。授業料・教科書は無償。
義務ではないが、希望すれば入学できる。授業料は高等学校等就学支援金の対象で実質無償のケースが多い。
高等部は「義務」ではなく「権利」。希望しない人が無理に通う必要はありませんが、希望する人にはしっかり門戸が開かれています。
入学できる子の条件(対象障害種)
特別支援学校は、障害の種別ごとに学校が設置されています(重複対応の場合もあり)。高等部に入学できるのは、以下のいずれかの障害がある生徒です。
対象となる障害の種別(学校教育法 第72条)
- 視覚障害
- 聴覚障害
- 知的障害
- 肢体不自由
- 病弱・身体虚弱(慢性疾患や入院が必要な場合など)
実際に最も多いのは知的障害のある生徒です。次いで肢体不自由、自閉症などを伴う重複障害の生徒が多く在籍しています。
入学までの流れ
STEP 1
就学相談
STEP 2
学校見学・体験
STEP 3
入学選考・面接
STEP 4
入学
中学校(または特別支援学校中学部)在籍中に、居住地の都道府県教育委員会へ就学相談を申し込みます。医師の診断書や発達検査の結果などをもとに、就学先の判断が行われます。
費用はどうなるの?
主な費用と支援制度
- 授業料:高等学校等就学支援金の対象。世帯年収によっては全額補助
- 教科書:無償(高校と同様)
- 給食費・交通費:別途かかるが、就学奨励費(国の補助)が利用できることが多い
- スクールバス:多くの学校で無料または低額で運行
高等部でどんなことを学ぶ?
高等部の教育内容は、生徒の将来の自立と社会参加を目指して設計されています。大きく分けると次の3つの柱があります。
- 各教科の学習:国語・数学・社会などを生徒の実態に応じた内容で
- 作業学習:農業・工業・家庭・流通サービスなど、就労を見据えた実践的な学習
- 自立活動:コミュニケーション、健康管理、人間関係など生活力を高める活動
卒業後は、一般就労・福祉的就労(就労継続支援事業所など)・生活介護施設など、本人の力や希望に合った進路につながるよう、在学中から支援が行われます。
よくある疑問
Q. 中学部から持ち上がりで入れる?
多くの場合、同じ学校の高等部にそのまま進学できます。ただし選考がある学校もあるため、早めに確認を。
Q. 一般の高校に行った後で転入できる?
可能な場合があります。転入学の条件や時期は都道府県・学校によって異なるので直接相談してください。
Q. 卒業すると高校と同じ「高校卒業資格」になる?
特別支援学校高等部の卒業は「高校卒業と同等の資格」とはなりません。ただし大学受験資格については、一定の要件を満たせば認められるケースもあります。
Q. 在籍できる年齢の上限は?
高等部は3年制が基本です。延長制度(最大2年)がある都道府県もありますが、一般的ではありません。
※ 就学の要件や支援制度は都道府県によって異なる場合があります。詳細はお住まいの教育委員会または特別支援学校への直接相談をおすすめします。